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2026年05月05日(火)05:27

◆■準決勝で昨年王者のサンダーと対戦…レイカーズは苦手を克服できるか!?
ウェスタン・カンファレンス1回戦の対ヒューストン・ロケッツを第6戦の末に制した2日後。本拠地のロサンゼルスで練習を終えたレイカーズのJJ・レディックヘッドコーチ(以降HC)は、次なる準決勝の相手オクラホマシティ・サンダー戦に向けて、開口一番こう切り出した。
「ボールをしっかりと保持することだ。OKC(サンダー)のディフェンスの真髄は、我々がヒューストンのプレッシャーを最大限に感じた強さが『基準値』だということだ。我々が相手にするのは、スティール、ブロック、ターンオーバーの誘発・強制と、相手を乱すあらゆるカテゴリーでトップ5に入るチームだ。さらに彼らはファウルをしない。なぜか、彼らはそれら(のディフェンス)をファウルを犯すことなくやってのける。これはNBA史上最も驚くべきことの一つだと思う」
レディックHCはさらに続けた。
「今朝、ミーティングでスタッツを確認したが、2年連続10以上のネットレーティング(100ポゼッションでの平均得失点差)を記録しているチームは歴代最高と言われる1995-96シーズンと1996-97シーズンのシカゴ・ブルズ、そして2015-16シーズンから2016-17シーズンにかけてのゴールデンステイト・ウォリアーズだ。だが私にとっては、(現在の)サンダーもNBA史上屈指のチームの一つだ。それが現実だ。彼らはそれほど良いチームだということだ。選手たちはそれを認識しているし、尊重している。我々は、どれほど過酷な戦いが待っているか分かっている」と厳しい表情を見せた。
移動の前にレディックHCがメディア対応 [写真]=山脇明子
昨シーズンのレギュラーシーズンでリーグ最多の68勝(14敗)を記録し、前身のシアトル・スーパーソニックス時代以来46年ぶり2度目のリーグ制覇を成し遂げたサンダーは、今シーズンも24勝1敗と驚異的なスタートを切り、昨シーズンに続くリーグ最多の64勝(18敗)と王者の貫禄は揺るぎない。
対するレイカーズは、2連覇を目指すサンダーに、昨シーズンから数えて現在5連敗中と苦戦している。今シーズンの4試合でも最初の対戦が29点差、2試合目は9点差、3試合目が43点差、そして今シーズン最後の対戦が36点差で敗戦。NBA.comによるとレギュラーシーズンのシリーズで、2チーム間の1試合平均点差が29.3点というのは、同じカンファレンスの対戦シリーズでは今シーズン最大と圧倒的に劣勢だ。
レディックHCはオクラホマシティへ飛び立つ前の練習後、「(大差負けした)あの3試合からは何も学べなかった。それほど私たちは酷かった」と断じ、「相手の一方的な展開を制限させなければならない。そして、私は普段よりもっと(タイムアウトについて)注意深くならなければいけない」と課題を挙げた。
◆■ドンチッチ欠場も恐れはなし…八村塁とリーブスが燃やす闘志
サンダーの爆発的な攻撃の中心は、今シーズン2年連続となるNBA年間最優秀選手(MVP)に期待がかかるシェイ・ギルジャス・アレクサンダー(SGA)。2021-22シーズンに最優秀守備選手を獲得し、今プレーオフでも好守でレイカーズを救っているマーカス・スマートは、「みんな知っているよね? 彼はフリースローラインに行く展開に持ち込むことが、本当にうまい。達人だ。だから、僕にとってはすごい挑戦になる。僕だけじゃない。誰もがファウルトラブルにならないように気をつけなければならないし、それと同時に彼にフリースローを打たせないようできる限りのことしなければならない。難しいことだけど、可能だ。チームのすべての選手が努力しなければならないし、一丸とならなければいけない」と語る。
インサイドでアイザイア・ハーテンシュタイン、チェト・ホルムグレンと対峙するディアンドレ・エイトンは、この戦いをどう思っているのだろうか?
「より大きくプレーすることだ」とエイトン。「リバウンドに執拗に食らいつく。全力でリムを守る。そして相手をペイントの外に追いやることだ。サンダーはペイント内で得点を生み出し、50点以上をもたらすチーム。自分にとってペイントを守ることは、このシリーズで非常に大きな役割となる」と意気込む。それと同時に「彼らは阻止不能なチーム。だから楽しみだ。ペイントを守ることにベストを尽くし、できるだけ長くプレーするつもりだ」と挑戦を心待ちにしていた。
レギュラーシーズンの結果からも、世論の予想はサンダーに傾いている。チームの大黒柱で左太もも裏の肉離れにより戦列を離れているルカ・ドンチッチも5日の練習がメディアに公開された時点で軽いシュートは打っていたが、最新情報はなく、6日の第1戦も欠場が発表されている。
左腹斜筋の肉離れによる戦線離脱から第1ラウンドの第5戦で1カ月ぶりに復帰したオースティン・リーブスは、「誰も僕らがヒューストンとのシリーズを突破するとは思っていなかったが、このなかでは、全員が信じていた。この(サンダーとの)シリーズに向けてもそれは変わらない」ときっぱりと言い、「彼らを尊敬することはできる。でも恐れることはできない」と闘志を燃やした。
八村のロケッツ戦での活躍をサンダー戦でも期待したい [写真]=Getty Images
ロケッツとの第6戦で7本中5本の3ポイントシュートを沈め、プレーオフでは自己10度目の20点以上を記録、現在のプレーオフ通算3ポイントシュート成功率50.3パーセントはNBAプレーオフ史上最高の位置にいる八村塁も、「このチームに入ってきてから、ずっとXファクターだと言われているなかで、自分がプレーしているとき、ゲームに入ったときには絶対に何か流れを変えたりとか、流れをもっと良くしたりとか、また流れが良かったらもっとそれを維持するとか、踏ん張りどきもそういうことを意識してやっている」とシーズン終盤に話しており、今では、その気持ちはさらに強いはずだ。
頂点に立ちたければ、いつかは倒さなければならない最強との戦い。レイカーズの挑戦の幕がまもなく上がる。
文=山脇明子