
basketballking
2026年09月14日(月)08:30

◆■最安1346ドル…異例のチケット相場
NBAの2026-27シーズン開幕まで残すところ約1カ月。昨シーズン王者のニューヨーク・ニックスは、10月21日(現地時間20日)にマディソン・スクエア・ガーデンで行われる開幕戦にフィラデルフィア・セブンティシクサーズを迎える。
多くの主力を残すことに成功したニックス。対するは、スター軍団を編成して一躍主役候補に踊り出ようとしているシクサーズ。注目度の高さは説明するまでもないが、その関心はチケット価格にも反映されている。
現地メディア『New York Post』によると、二次流通市場における最安チケット価格は、手数料込みで1枚1346ドル(約20万8000円)まで高騰しているという。
チケット市場のデータを扱う『TicketIQ』の記録では、昨シーズンのホーム開幕戦だったクリーブランド・キャバリアーズ戦の最終的な最低入場価格は215ドル(約3万3000円)。単純計算で昨シーズン比約526パーセントの上昇となる。なお、数日前には1417ドル(約21万9000円)をつけていたなど、需要と出品状況によって、二次流通市場におけるチケット価格は今後も大きく変動する可能性がある。
◆■注目度抜群の一戦
近年のNBAのチケット価格と比較しても、ニックス対シクサーズの開幕戦チケットは、異常な水準であると言える。『TicketIQ』によれば、1346ドルという最低価格は、昨シーズンのニックスがマディソン・スクエア・ガーデンで戦ったプレーオフのうち、NBAファイナル第3戦と第4戦を除くすべての試合を上回っているという。
その要因は、ホームとアウェーの両球団にある。
ニックスは、1973年以来53年ぶりとなる優勝を成し遂げた。開幕戦をディフェンディングチャンピオンとして迎えるため、マディソン・スクエア・ガーデンでは昨シーズンの優勝を記念するチャンピオンシップバナーを天井に掲げるセレモニーが実施される。実に半世紀以上ぶりとなる優勝バナー。その掲揚に立ち会いたい地元ファンは少なくないはずだ。
シクサーズは、今夏の移籍市場で最大級の補強を実現した球団である。7月、ロサンゼルス・レイカーズと決別したレブロン・ジェームズを獲得。NBA歴代最多得点記録を持つレブロンにとって、マディソン・スクエア・ガーデンで迎える開幕戦は、キャリア最後の球団でのデビュー戦になる可能性がある。さらに、シクサーズにはボストン・セルティックスから、2024年のファイナルMVPであるジェイレン・ブラウンも新加入。タイリース・マクシーとジョエル・エンビードとの超強力ビッグ4のお披露目は、インパクト抜群だろう。
『TicketIQ』のCEOジェシー・ローレンスは、「優勝によってニックスのチケット市場は完全にリセットされた」と説明する。これは単に一試合の価格が跳ね上がったという話ではない。長く“古豪”として語られてきたニックスが、本物の王者として迎えるシーズンによって、マディソン・スクエア・ガーデンでNBAを見ること自体の市場価値が変わり始めているということである。
なお、レギュラーシーズン全体でも、マディソン・スクエア・ガーデンの最低入場価格は昨シーズン平均234ドル(約3万6000円)から344ドル(約5万3000円)へ、約47パーセント上昇する見込み。チケット価格の高騰は、53年ぶりの優勝がニューヨークにもたらした熱狂の大きさを如実に表している。
文=Meiji