
basketballking
2026年09月19日(土)04:02

NBAの開幕直前は“球団番付”が盛り上がる季節だ。純粋な優勝予想やオフシーズンの動向は、シーズンの青写真を描く上での参考になる一方で、「今年強い」ことと「3年後まで強い」ことは必ずしも同義ではない。
現地メディア『ESPN』は、2026-27シーズンから2028-29シーズンまでの各球団の将来性を評価する「NBA Future Power Rankings」を発表。検討にはベン・ゴリバー、ボビー・マークス、ザック・クラム、さらにはバスケットボール分析の第一人者であり、日本代表のアドバイザーを勤めた経歴を持つディーン・オリバーも参加し、既存戦力、将来性、マネジメント、ドラフト資産、財務状況などの観点から、球団が強さをどれだけの期間持続できるかを計測している。
◆■1位:オクラホマシティ・サンダー
総合点:82点
[写真]=Getty Images
“安泰”と聞いて最も多くの人が思い浮かべるのがサンダーだろう。既存戦力、マネジメントはいずれもリーグ1位の評価。ドラフト資産でも4位となり、2年連続で首位に輝いた。
最大の強みは、シャイ・ギルジャス・アレクサンダー、ジェイレン・ウィリアムズ、チェット・ホルムグレンらが20代でありながら、すでに優勝経験を持つことである。戴冠こそ逃したものの、昨シーズンも64勝18敗でリーグ最高勝率を記録。SGAは2年連続MVPに輝いた。
懸念は財務面で、評価は29位。2027-28シーズンからSGAの大型延長契約が始まり、ビッグ3を永遠に維持できる保証はない。それでも豊富な指名権とサム・プレスティ率いるフロントは心強い。「高額化した主力を若手へ置き換える手段まで持っている」ことが、他の強豪との最大の違いだ。
◆2位:サンアントニオ・スパーズ
総合点:79点
[写真]=Getty Images
スパーズが僅差で次点に選出された理由は当然、ビクター・ウェンバンヤマの存在である。22歳のエイリアンは昨シーズン、球団を2014年以来のNBAファイナルへ導き、カンファレンスファイナルではMVPも獲得。ステフォン・キャッスル、ディラン・ハーパーというヤングコアが大舞台に立った経験もプラスに作用するだろう。
さらにウェンバンヤマは今夏、5年2億5200万ドル(397億5600万円)の延長契約に合意。本来であれば、3億ドル(473億2800万円)も狙えたが、球団が若手を維持する余地を残してくれたのは、フロントのチーム設計に余裕をもたらす。
2022年の同ランキングで28位だったスパーズは、ウェンバンヤマとの出会いからわずか数年でトップ層へ躍り出た。
◆3位:ボストン・セルティックス
総合点:72点
[写真]=Getty Images
ジェイレン・ブラウンを放出したにもかかわらず、セルティックスは昨年の13位から3位にまで急上昇した。
特筆すべきは、マネジメントがリーグ2位の評価を受けたところにある。球団はブラウンとの交換でポール・ジョージに加えて1巡目指名権2本、2巡目2本を獲得。ジェイソン・テイタムを軸に戦いながら、次の大型トレードを仕掛けられる資産を確保した点を『ESPN』の記者たちが高く採点した形だ。
オリバーは、セルティックスを「一貫性の象徴とも言える存在」と高く評価。実際に過去5シーズンでオフェンス効率は常に6位以上をキープし、ディフェンス効率も一度も4位以下になっていない。トップ3に選出されたのは、現在地ではなく、次の数年間も構築できるという組織単位での信頼の表れだろう。
◆■4位以下も混戦
[写真]=Getty Images
トップ3に続いたのは、ヒューストン・ロケッツだった。評価の理由はケビン・デュラントではなく、アメン・トンプソン、アルペレン・シェングン、リード・シェパードといった次世代のコア。ゴリバーはデュラントとシェングンの相性に懐疑的で、拡張後にシアトルの球団に移籍してキャリアを終えるという大胆な予想も披露している。
昨シーズン王者のニューヨーク・ニックスは、第5位という結果に。既存戦力はリーグ3位、マネジメント4位、マーケット2位となったが、一方でドラフト資産は23位、財務は27位となった。カール・アンソニー・タウンズやジョシュ・ハートの次の契約、ジェイレン・ブランソンに控えた2028-29シーズンの新契約を加味すると、現在のコアをそのまま維持するのは簡単ではないと見ている。
文=Meiji